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2008年3月14日 (金)

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Science For All Americans 勝手に翻訳プロジェクト Chapter 10: HISTORICAL PERSPECTIVES

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EXTENDING TIME

The age of the earth was not at issue for most of human history. Until the nineteenth century, nearly everyone in Western cultures believed that the earth was only a few thousand years old, and that the face of the earth was fixed—the mountains, valleys, oceans, and rivers were as they always had been since their instantaneous creation.

地球の年齢については、人類の歴史の中でほとんどの間、問題にはなっていなかった。19世紀までは、西欧文化の中ではほとんど全ての人が、地球は誕生してからほんの数千年しか経っておらず、地球の表面の様相は固定され、つまり山も谷も海も川もそれらが瞬時に創られてから常にそのままであり続けてきた、と信じていた。

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From time to time, individuals speculated on the possibility that the earth's surface had been shaped by the kind of slow change processes they could observe occurring; in that case, the earth might have to be older than most people believed. If valleys were formed from erosion by rivers, and if layered rock originated in layers of sediment from erosion, one could estimate that millions of years would have been required to produce today's landscape. But the argument made only very gradual headway until English geologist Charles Lyell published the first edition of his masterpiece, Principles of Geology, early in the nineteenth century. The success of Lyell's book stemmed from its wealth of observations of the patterns of rock layers in mountains and the locations of various kinds of fossils, and from the close reasoning he used in drawing inferences from those data.

時として、個人としては、その経過を観察できるようななんらかのゆっくりとした変化の過程によって地球の表面が形作られてきた可能性について思いを巡らす人もいた。そしてその場合には、地球はほとんどの人が信じていたよりも年齢を重ねていなければならないかもしれない。もしも谷が川による浸食から形成されたのであれば、また層状の岩が浸食によってもたらされた土や砂の堆積の積み重なりから生じたのであれば、今日の地形が生み出されるためには何百万年もの年月が必要だったと見積もられることもあり得るだろう。しかしこの議論は、本当にゆっくりと、徐々に徐々にとしか進展しなかった、19世紀の初めにイギリスの地質学者チャールズ・ライエルが彼の大著「地質学原理」の初版を出版するまで。ライエルの本の成功は、山々における岩石の層のパターンについてと多様な化石が見出される場所についての豊富な観察[1]、またそれらデータから意味を引き出す[2]にあたって彼が用いた綿密な論証とに立脚していた。

[1] 地質学にはあまり親しんでいないのと、and と of とがたくさん連なってしまっていることから、語句の繋がりがこれであっているかどうか、ちょっと不安だったりします。また、pattern はカタカナで「パターン」としてしまってありますが、層の模様のような見た目としてのパターンのことなのか、層の典型的な現れ方としてのパターンのことなのか、確信がありません。
[2] influence は、なんらかの効果や影響を及ぼす能力や余地を指す言葉だと思いますので、ここではデータの「意味」としてみました。

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Principles of Geology went through many editions and was studied by several generations of geology students, who came to accept Lyell's philosophy and to adopt his methods of investigation and reasoning. Moreover, Lyell's book also influenced Charles Darwin, who read it while on his worldwide voyages studying the diversity of species. As Darwin developed his concept of biological evolution, he adopted Lyell's premises about the age of the earth and Lyell's style of buttressing his argument with massive evidence.

「地質学原理」は幾度も版を重ね、ライエルの哲学を受け入れ彼の調査と論証の方法に順応することになる何世代もの地質学の学生達によって学ばれていった。さらには、ライエルの本はチャールズ・ダーウィンにも影響を与えた。ダーウィンは種の多様性を調べながらの世界中を巡る航海の間にこの本を読んだのである。ダーウィンは生物の進化についての概念を展開させていきながら、地球の年齢についてライエルが示した根拠と、大量の証拠によって推論を支えていくライエル流の手法とになじんでいった。

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As often happens in science, Lyell's revolutionary new view that so opened up thought about the world also came to restrict his own thinking. Lyell took the idea of very slow change to imply that the earth never changed in sudden ways—and in fact really never changed much in its general features at all, perpetually cycling through similar sequences of small-scale changes. However, new evidence continued to accumulate; by the middle of the twentieth century, geologists believed that such minor cycles were only part of a complex process that also included abrupt or even cataclysmic changes and long-term evolution into new states.

科学においてはしばしば起こるように、世界についての考えをとても広く切り開いたライエルによる革命的な新しい見方は、同時に、彼自身の思考を制限することになった。ライエルは、地球が急激な過程によって変化することは決してないと考えられるようなとてもゆっくりとした変化、という考えをとっていた。実際、地球の一般的な様相においては、急激に大きく変化することは本当に全くない、特に小規模な変化が似たように続いていくサイクルの中では。しかし新たな証拠が蓄積され続け、20世紀半ばまでに地質学者達は、そのような変化の少ないサイクルは、急な変化、もしくは地殻の激変すら含んで、新しい状態に向けての長期的な展開を内包する、複雑な過程のほんの一部でしかないのだ、と信じるようになった。

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